故宮文物保護科学技術研究所は、故宮博物院傘下の非法人学術機関です。故宮研究院と故宮学術委員会の指導の下、可動文化財を研究対象とし、その保護のための科学技術を研究しています。故宮博物院の文保（文物保護）科技部に依拠して、学術研究と人材育成を主な目標に、学術研究と優秀保護修復人材の育成に積極的に取り組み、国内外の文化財保護の学術交流活動を推進しています。

研究所名義で国家と省市の関係部門が募る科学研究プロジェクトに申請し、文化財保護と修復に関する研究課題に取り組んでいます。その内容は、さまざまな分野の文化財の保護、修復、技術に関する研究や、文化財を構成する材料の科学的検査と分析研究、文化財の保護と修復のための材料研究、予防的保護の研究などを含みます。これらの研究を通して、文化財保護および修復の伝統技術の研究を促進し、技術の整理と統括を強化するとともに、その継承と向上を図ります。また、近代科学技術の導入と活用を加速させ、伝統技術と現代技術の融合を推進します。さらに、研究と人材育成を推し進め、「文物病院」に運ばれるすべての文物一つ一つを研究対象作品として扱い、保存と修復の事例を蓄積し、故宮、ひいては中国全体の文物保護修復レベルを向上させていきます。世界の博物館や研究機関との交流と協力を強化し、故宮博物院の文化財保護事業が世界へと羽ばたき、世界一流の文化財保護団体となることを目指します。

名誉所長：宋紀蓉

所長：史寧昌

副所長：雷勇