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紫禁城とヴェルサイユ宮殿――17、18世紀の中国とフランスの交流

 4月1日午後、「紫禁城とヴェルサイユ宮殿――1718世紀の中国とフランスの交流」展の開幕セレモニーが故宮文華殿で行われました。本展は故宮博物院とヴェルサイユ宮殿・美術館・国有地公団(以下、ヴェルサイユ宮殿)の共催、中国建設銀行、龍湖集団、カルティエブランドの協力により行われます。

 昨年4月、習近平国家主席は訪中したフランスのマクロン大統領と共に、両国の国交樹立60周年に当たる2024年の中国・フランス文化観光年の共同開催を表明しました。中国・フランス文化観光年の重要なプロジェクトである「紫禁城とヴェルサイユ宮殿――1718世紀の中国とフランスの交流」展は中仏両国の外交・文化・芸術交流をテーマとし、故宮博物院やヴェルサイユ宮殿、その他の機構が所蔵する約200点の選りすぐりの文化財を通じ、100年にわたり互いに尊重し、いつくしみ合ってきた両国の政治交流史、さらには学び合いの文化交流史を明らかにします。なお、本展は4月1日から6月30日まで故宮博物院文華殿展示ホールで一般公開されます。

 また、駐中国フランス大使館の提起により、2024年中国・フランス文化の春の開幕セレモニーも合わせて行われました。2006年に創設された「中国・フランス文化の春」は、中仏両国の芸術機構とアーティスト間の交流・対話を後押しし、中国とフランスの文化・芸術の革新と活力を示し、両国民の相手国の文化への理解と友情を促進することを狙いとしています。18年間の発展を経て、このアートフェスティバルは中国とフランスの文化交流における重要なプラットフォームとなりました。「紫禁城とヴェルサイユ宮殿――1718世紀の中国とフランスの交流」展の開幕は中国・フランス文化の春の北京での始まりを示しました。

 開幕セレモニーではヴェルサイユ宮殿王室歌劇場管弦楽団と中央民族楽団が共に公演を行いました。ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場管弦楽団はヴェルサイユ宮殿に常駐するオフィシャルな楽団で、毎年ヴェルサイユ宮殿で数百回に及ぶ音楽会やさまざまな音楽アートイベントを行い、フランスを訪問した各国の王室や首脳、来賓に演奏を披露しています。中央民族楽団は文化・観光部直属の国家級音楽公演団体で、世界で最も規模が大きく、最も民族楽器を豊富に取りそろえた民族管弦楽団、そして全国で唯一となるプロの民族合唱団を擁しています。ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場管弦楽団の演奏曲目は「ヴェルサイユ宮廷歌劇」とヴィヴァルディ「四季」の一部で、演奏終了後に中央民族楽団の趙聡団長がステージに上り、フランス側の打楽器の楽団員と「バラの印象」を合奏し、最後に中央民族楽団が「北京の印象」を演奏しました。双方の楽団は素晴らしい音楽の宴を披露し、音楽芸術によって共に両国間の文化交流を後押ししました。

 開幕セレモニーに先立って故宮の亭書店で実施された記者会見には、文化・観光部党組メンバーで故宮博物院院長の王旭東氏、ヴェルサイユ宮殿・美術館・国有地公団総裁のクリストフ・ルリボー氏、フランス国立ギメ東洋美術館館長のヤニック・リンツ氏、中国建設銀行副頭取の李運氏、龍湖集団上席副総裁の宋垚氏、カルティエインターナショナルイメージ・スタイル・ヘリテージディレクターのピエール・レネロ氏らが出席し、それぞれあいさつを行いました。

 本展の開幕により、故宮博物院とフランスの機構の交流・協力も新たなスタートを切ることとなりました。開幕式では、故宮博物院はヴェルサイユ宮殿およびギメ東洋美術館と戦略的協力協定を結びました。また、記者会見で故宮博物院とカルティエの協力協定の署名も行われました。故宮博物院はこれらの三つの機構と良好な協力関係を持つとともに広範にわたる協力の展望を抱いており、このたびの署名を通じて今後引き続き交流と協力を推し進めていく意向を共に確認しました。

 2004年と2005年、ヴェルサイユ宮殿と故宮博物院は相次いで「康熙大帝展」「太陽王ルイ14世――フランス・ヴェルサイユ宮殿の至宝特別展」を共催しました。また、2014年の中仏国交樹立50周年に際し、ヴェルサイユ宮殿は「ヴェルサイユの中の中国・18世紀の芸術と外交展」を開催しました。これらの展覧会は大きな社会的影響をもたらし、双方がより踏み込んだ交流を進める上で良好な基礎を築きました。

 本展は合わせて三つのパートに分かれています。

 第一のパートは「龍とユリの花の出会い」です。龍は中国人独自の文化的創造および精神的シンボルであり、ユリはフランス旧王室を象徴する花で、龍とユリの出会いは1688年にまでさかのぼります。この年、フランス国王のルイ14世によって派遣された数学者が北京に到着し、康熙帝への謁見がかない、中国とフランス間の政治・文化交流が正式に幕開けとなりました。当時の中国とフランスの交流は両国の宮廷が一貫して高い関心を持って積極的に推し進め、科学と芸術面での交流が主目的とされ、清の宮廷に仕えたイエズス会の宣教師が意思疎通の上で橋渡しをしたことが特徴です。また、近代以前の中国の文化経典や歴史書の西洋への伝播は、近代フランスの漢学の誕生につながりました。

 第二のパートは「紫禁城の中のフランスの風景」で、「贈り物と特注品」と「交流と創造」という二つのセクションに分かれています。清代の宮廷に収蔵されていたフランスの物品は種類が豊富で、その中には両国が寄贈し合った品や宣教師による献上品、両国間の貿易品などがあります。同時に、中国とフランスの交流が絶えず深まるにつれ、清の宮廷がフランス向けの特注品をもたらした事例が少なくありませんでした。清の宮廷内にはフランスの技巧の影響を受けたものやフランス文化の痕跡が見られる器物が数多く存在し、中仏両国の奥深く精緻な文化は紫禁城で密接に交わり、豊かな想像力と新たな創意が喚起されたのです。

 第三のパートは「ヴェルサイユ宮殿における中国の流行」で、「収集とアレンジ」「模倣とインスピレーション」の二つのセクションに分かれています。中国と西洋の交流が深まるにつれ、中国の物品が大量に欧州市場に運ばれ、数多くのフランスの王族や政府要人が中国の美術品のコレクターとなりました。それと同時に、フランス側も自分たちの美意識に合うように中国から輸入した品々に装飾やアレンジを加えました。中国文化はフランスのアートの潮流に深い影響を及ぼし、中国の陶磁器の模倣はフランスにおける「シノワズリアート」の重要な構成要素となりました。中国はフランスの芸術家や知的エリートにとって創作上のインスピレーションの源泉となり、知的エリートたちは数多くの分野で中国のエッセンスを大いに吸収しました。

 17世紀後半~18世紀は中国とフランスの宮廷間の往来と文化交流の黄金時代で、これはフランス王家とその宮廷の中国文化への関心が最も深かった時期に当たります。あまたの中国の工芸品や書籍がフランスの宮廷や貴族のコレクターの目にとまり、ヴェルサイユ宮殿を中心として欧州に及ぶ「シノワズリアート」の創作ブームが起こりました。フランスの宮廷が収蔵した大量の中国からの物品やフランス本土で創作されたシノワズリアートの作品は、この時期の中国とフランスの関係と芸術交流を理解するための重要な物的史料です。同時に、はるか遠く離れた中国の宮廷では、ルイ14世が派遣した「国王の数学者」の訪中以降、数多くのフランスのイエズス会宣教師がやって来て、多くのフランス人が長きにわたり中国に仕えました。彼らは科学、芸術、建築、医学、地図編集など数多くの分野で清代の宮廷に大きな影響を与え、このような状況は乾隆末年まで続きました。

 本展では17世紀後半から18世紀までの100年余りにわたる中国とフランスの往来と相互作用の歴史の軌跡をたどります。シルクロードの東西両端に位置し、共に世界的影響力を持つ国家である中国とフランスはあまたの山河で隔たれ、遠く離れていながらも、相手国を理解しようとする試みと文化交流の実践を歴史上絶えず行ってきました。中国とフランスが互いに惹かれ合い、関心を寄せ合ってきたことは、変わることなく歴史の記憶の奥深くにとどめられ、世界文明の発展史における交流と学び合いの美しいエピソードとなっています。

 本展は故宮博物院のチケットをお持ちの方であればご参観いただけます。チケットの購入と本展の参観予約はチケット購入サイトで行ってください。


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場所:
文華殿
日程:
2024-04-01 ~ 2024-06-30
チケット料金
無料
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