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2024-01-29
故宮博物院2024年春節の開館時間に関するお知らせ
2024年の春節連休期間中、故宮博物院の開館時間は以下の通りとさせていただきます。 旧暦の大晦日の2月9日は終日閉館です。2月10日から2月17日は通常通り開館いたします。なお、開館時間は8時30分〜16時30分、最終入場時間は15時30分となります。 故宮博物院 2024年1月26日
2024-01-17
「中国と西アジアの古代文明の交流展」「イランの文化財の精華展」「アラビア半島の奇跡のオアシス展」を通じて探求する交流と学び合いによる文明の発展の道
1月11日、「歴史的な出会い――中国と西アジアの古代文明の交流展」と「絢爛たるペルシア――イランの文化財の精華展」の合同開幕セレモニーが故宮博物院午門展示ホールで開催されました。文化・観光部副部長で国家文物局局長の李群氏、故宮博物院院長の王旭東氏、イラン文化遺産・観光・手工芸省副大臣のアリー・ダラビ氏、駐中国イラン大使のモフセン・バフティアリ氏、イラン国立博物館館長のジェブライール・ノウキャンデ氏、中国農業銀行董事長の谷澍氏が同セレモニーに出席し、あいさつを行いました。また、中央広播電視総台副台長の王暁真氏、上海協力機構秘書長の張明氏、国際儒学連合会特別顧問の辛旗氏、外交部西アジア・北アフリカ司大使の呂健氏、中国歴史研究院副院長・中国社会科学院考古研究所所長の陳星燦氏、アフガニスタン、イラク、クウェート、オマーン、タジキスタン、シリア、インドなどの駐中国大使もしくは大使館代表、中国国内の重要な文化財・博物館および文化遺産機構の責任者、西アジア文化・芸術などの研究分野に携わる専門家・学者の重鎮が出席し、故宮博物院常務副院長の婁瑋氏が司会を務めました。 中華五千年の文明の担い手であり、中華の優れた伝統文化が一堂に会する場所として、多元的な文化の交流と融合を見届けてきた故宮博物院は、長きにわたり文化財や関連資料を用いた中華の優れた伝統文化の展示や文明の交流と学び合いの促進に力を注ぎ、「文明の交流と学び合いによって中華文化を広める場所」を打ち立てることを重要なビジョンとしてきました。また、故宮博物院は長年、文化の海外進出を積極的に後押しし、世界中でさまざまな文化財の展覧会を開催し、国際社会に向けて中国の物語をしっかりと伝え、中華民族の輝かしい悠久の歴史と文化を紹介するとともに中華文明独自の魅力を世界に示してきました。同時に、世界各地の異なる文明の優れた展覧会を数多く招き、文化の成果を分かち合い、交流と対話を共に促し、多元的で双方向の人的・文化的交流を推し進めています。 しっかりとした学術的蓄積と国内外の同業者との長期的交流に基づき、故宮博物院は2019年から相次いでイラン国立博物館、イラン文化遺産・観光・手工芸省、サウジアラビア・アルウラ王立委員会などの機構と交流・協力を進め、理解・交流・学び合い・発展をテーマとする文化財の展覧会を共同で計画し、「歴史的な出会い――中国と西アジアの古代文明の交流展」と「絢爛たるペルシア――イランの文化財の精華展」「アルウラ――アラビア半島の奇跡のオアシス展」という内容が異なりつつもそれぞれ関連する三つの展覧会を打ち出しました。これらの催しは年末年始から故宮博物院午門展示ホールで随時開幕し、精緻で美しい文化財によってシルクロード上の重要な文明を連ねて紹介することにより、異なる文化の悠久にして輝かしい歴史、さらには人類文明の長きにわたる交流を展示し、人類運命共同体構築の中での相互学習と相互参考による発展の美しい物語を伝えます。 文化・観光部副部長で国家文物局局長の李群氏は開幕セレモニーのあいさつの中で、このたびの展覧会の開催により、中国の参観者はより深く古代ペルシア文明を理解し、中華文明とイラン文明の長きにわたる交流と学び合いをいっそう直接的に感じ取り、二つの文明の「歴史的な出会い」を生き生きとした形で目にすることができると語りました。また李群氏は、イランは習近平国家主席による「アジア文化遺産保護行動」の実施に関する国際的提唱に当初から賛同を示した国々の一つであり、中国はイランなどアジア文化遺産保護連盟のメンバー国と共にグローバル文明イニシアティブを実践し、引き続き連盟を強化し、古代文明の研究、考古研究での連携、遺跡の修復、博物館同士の交流といった文化遺産にまつわる各分野で実務協力を進め、人類文明の交流と学び合いを促進する上でアジアの新たな章をつづっていくと述べました。 イラン文化遺産・観光・手工芸省副大臣のアリー・ダラビ氏は、イラン文化と中国文化の交流の歴史は長く、博物館は人類文明を保存・展示し、平和的発展を後押しする上で重要な役割を果たしており、国家間の交流と結びつきの絆であると指摘しました。さらに、イランは自国だけでなく他国や他民族の文化遺産にも関心を注いでおり、このたびの展覧会は両国の文化の理解促進、イランと中国の文化遺産にまつわる協力のさらなる発展の後押しに寄与するものであり、両国の文化交流の強化における重要な一歩だと語りました。 故宮博物院院長の王旭東氏はあいさつの中で、イラン、サウジアラビア、中国の文化財を紹介する展示会の午門における同時期開催は3カ国の政府の大きな関心と強力なサポート、各国の博物館や考古機構の一致した努力あってのもので、これらは習近平国家主席が提唱したグローバル文明イニシアティブを実行に移す重要な取り組みであると述べました。また王旭東氏は、故宮博物院は国内外の博物館やその他の機構と共に文化財が持つ人類文明の価値と現代的価値を掘り起こし、展示を行うことで異なる文化間の相互理解と相互尊重を後押しし、人類運命共同体構築により大きな貢献を果たすことを望んでいると強調しました。 駐中国イラン大使のモフセン・バフティアリ氏は、中国とイランは1000年にわたる友好と交流の歴史を持ち、各分野における交流は着実に深化を続け、文化遺産に関する交流は両国の各分野における交流の基礎であるとし、このたびの展覧会の開催はイランの豊富な文化遺産を裏付けとし、イランの古代文明を物語るものであると述べました。また同氏は、文化遺産分野での交流と協力を通じ、いっそう両国の文明の交流と学び合いを促進し、両国の人々が相親しむよう後押ししていくと語りました。 イラン国立博物館館長のジェブライール・ノウキャンデ氏は、イランは悠久の歴史を持ち、地理的には古代の諸文明の中間に位置しており、絶えず周辺文化と互いに影響を与え合い、融合していく中で、ついには鮮明な個性を持ち、まばゆい輝きを放つ古代からの文明国となったと指摘しました。さらに同氏は、本展は選りすぐりの文化財216点を展示し、参観者にイラン芸術の美しさを紹介し、融合と学び合いによる文明の発展の道を探究する催しであると述べるとともに、イラン国立博物館は故宮博物院と展覧会にまつわる協力をさらに深化させ、イランで中華文明の文化財を紹介する展覧会を開催していくと強調しました。 中国農業銀行董事長の谷澍氏は、中国農業銀行は近年多くの文化財保護・利用プロジェクトを支援し、2017年に故宮博物院と戦略的パートナーシップに署名して以来、ハイレベルな大型展覧会を数多くサポートしてきたとし、中国農業銀行は揺るぎなく文化強国戦略を実践し、中華の優れた伝統文化の創造的転化と革新的発展を支援していくと語りました。 「歴史的な出会い――中国と西アジアの古代文明の交流展」 「歴史的な出会い――中国と西アジアの古代文明の交流展」は1月12日から4月11日まで午門正殿展示ホールで開催されています。 アジア大陸の東西両端に位置する中国と西アジアの交流の歴史は古く、先史時代から両地は農業、牧畜、手工業で相通じ、芸術と文化を学び合い、お互いのことを史書に記録し、暮らしの面で交わってきました。また、中国と西アジアの古代文明は共にシルクロードの輝きを生み出し、ユーラシア大陸の文明の共同繁栄をけん引してきました。本展は「東西の輝き」と「大いなる道による結びつき」の二つのパートに分かれています。「東西の輝き」のパートでは、文献によって中国と西アジアの出会いと交流の歴史を紹介し、文化財によって中華文明の起源と「礼序乾坤、楽和天地」という基本的特質を展示することにより、文明交流の歴史の序幕を開きます。一方、「大いなる道による結びつき」のパートでは、使者、冶金、ガラス、シルク、家具、染付の六つのテーマに沿って中国と西アジアの古代文明による技術、芸術、文化、思想など面での交流と学び合いを明らかにし、シルクロードにまつわる中国の物語を伝え、中華文明の包摂的で革新的な文化的特質を展示します。 展示品は故宮博物院の所蔵品をベースとし、大同市博物館、内蒙古文物考古研究院、北京服装学院民族服飾博物館、東莞市博物館、合浦県博物館、法門寺博物館、鄭州市文物考古研究院、南越王博物院、新疆ウイグル自治区博物館、イラン国立博物館といった国内外の考古・文化財・博物館機構の代表的な所蔵品と写真が一堂に会し、総数は266点(組)に上ります。展示品の年代は新石器時代から明・清代までとなっており、青銅、金銀、玉石、ガラス、陶磁器、織物、家具、彫刻などを網羅しています。中でも河南省鄭州市の双槐樹遺跡から出土した仰韶文化の牙に刻まれたカイコの彫刻、広東省の南越王墳墓から出土した前漢時代の銀盒、陝西省の法門寺地下宮殿から出土した唐代の刻線彫刻が施された青いガラス器、新疆ウイグル自治区トルファン市のアスタナ墓地から出土した唐代の騎士紋錦、故宮博物院所蔵の商代の青銅龍首刀、清乾隆剔紅漆盆玉石葡萄盆景、イラン国立博物館所蔵の青花海水白龍紋天球瓶など数多くの美しい文化財は必見です。 「絢爛たるペルシア――イランの文化財の精華展」 「絢爛たるペルシア――イランの文化財の精華展」は故宮博物院、イラン文化遺産・観光・手工芸省、イラン国立博物館の共催で、1月12日から4月11日まで午門東雁翅楼展示ホールで開催されています。 西アジアに位置するイランは悠久の歴史を持つ文明国であり、有史以前の文化は数十万年にまでさかのぼることができます。同地で相次いで成立したアケメネス朝、アルサケス朝、ササン朝などはいずれも世界に広範な影響を及ぼしました。中国の史書上、イランは前漢時代には「安息」、南北朝時代には「波斯」と記されていました。東西交流の要所だったイランではさまざまな民族やグループの文化的要素が交わり、数多くの分野で世界の注目を集める成果が生み出され、その影響はユーラシア大陸のあまたの国や地域に及びました。 本展は「包摂の美」と「東西の結びつき」の二つのパートに分かれており、イランの多くの博物館が所蔵する文化財216点が一堂に会します。宮殿建築から居室の家具、王宮の貴重な品々から日常生活で用いられた器物、絵画芸術から文字による記録物に至るまで、建築、彫刻、陶磁器、ガラス、金属、書道、絵画などさまざまな文化財を通じて古代イラン芸術の不朽の魅力を紹介し、古代ペルシア文明が交流と学び合いの中で生み出した輝かしく雄壮な美を誇る文化遺産を展示します。 「アルウラ――アラビア半島の奇跡のオアシス展」 「アルウラーーアラビア半島の奇跡のオアシス展」はサウジアラビアのアルウラ王立委員会と故宮博物院の共催、フランスのアルウラ発展署の協力で行われ、1月6日から3月22日まで午門西雁翅楼展示ホールで一般公開されています。 アルウラ地区はサウジアラビアの砂漠の中に位置するオアシスで、7000年にわたって人類が生活を営んできたことから、数多くの考古遺跡が現存しています。その中で最もよく知られている遺跡であるヘグラ(Hegra)はサウジアラビアで初めてユネスコ世界文化遺産に登録された名跡です。本展は「先史時代から青銅器時代」「アラビア半島北部の諸王国」「文字と言語」「現代のアルウラ」の四つのパートに分かれており、人類がいかにしてこの過酷な生存環境をつくり変え、環境からどのような影響を受けて、この地で奇跡の景観を生み出したのかを紹介します。また、参観者に間近にサウジアラビアの文化を知る機会をもたらし、優れた没入型の参観体験によってアルウラの壮観な自然風景や貴重な考古文化財、豊富な文化遺産を展示します。 「歴史的な出会い――中国と西アジアの古代文明の交流展」と「絢爛たるペルシア――イランの文化財の精華展」は、「美しい中国を耕し、幸せな生活を共に生み出す」をポリシーとして掲げる中国農業銀行と共同でPRを行います。中国農業銀行は中国の金融サービスにおけるフラッグシップおよび主要行であり、文化強国戦略を揺るぎなく実践し、金融と文化の融合発展を積極的に深化させ、金融によって中華の優れた伝統文化の創造的転化と革新的発展をサポートしています。 取材資料 交流と学び合いによる文明の発展の道を探る (チーフキュレーター、故宮博物院研究館員・王光尭) 歴史上、あるいは現代において、各地域の人々は歴史上絶えずさまざまな地を巡り歩き、幾度となく困難に見舞われながらも遠くの世界と交流し、域外から新たな知識やより多くの素晴らしい品々を得て、自らの生活の質を高め、自身を大いに発展させることに努めてきました。これらの交流は、アジア・アフリカ・欧州を東西数万里、南北千里にわたって結ぶ交流の道およびネットワーク、すなわち今日シルクロードと呼ばれている交易路をよりどころとしています。また、これらの双方向の交流は古代世界の歴史を形作り、お互いの理解と歴史の記録、考古出土資料は今日において古代世界史を研究し、いにしえの人々の交流を知るための史料となっています。シルクロードに関する考古研究により、東西交流が円滑に行われていたかどうか、主要な交通路の経過と変遷、大規模な交流の有無などが、シルクロード沿線の古代国家の興亡に直接的に関わっていたことが裏付けられています。 従って、長きにわたる広範な交流が、世界各地のさまざまな国や民族の発展と進歩を後押しし、世界文明の発展に寄与してきたことは明らかです。 このたびの展覧会は中国と西アジア地域の交流にスポットを当て、以下のような考えを基礎としています。第一に、古代中国の対外交流を主な展示内容としています。中国に代表される東方文明とペルシアやアラビアを代表とする西アジア文明は歴史上、かなりの長期間にわたりアジアの大地で一貫して最も輝かしい文明の輝きを生み出してきました。ある意味、中国文明と西アジア文明は太陽と月が同時に現れるがごとく輝きを放ってきたと言えます。両者の交流と相互作用は双方にとって直接的な利益となっただけでなく、周辺の古代民族や古代国家にも同じく恵みをもたらし、それらの発展を後押ししたのです。 第二に、本展は数千年にわたる世界文明の中心の成因について考察するものです。なぜ中国、インダス川流域、西アジアの地中海沿岸、メソアメリカで文明の中心が形成されたかというと、これらの場所は等しく人の交流があり、多元的な文化が集まる地だったからです。唐代の孔穎達は『尚書』の注疏の中で、「文明」という言葉について、「経緯天地曰文、照臨四方曰明」と説明し、文明は自らが発展すると同時に周辺の人々も共に発展・進歩することであると記し、自他の美を共に美とすることへの願いであるとしました。このように、ある文明の影響力と求心力は往々にして正比例し、開放と包摂を基礎として打ち立てられ、対外交流でどれほど遠くの地域にまで関心を注ぐか、いかに多くの国家や民族、グループと交わるか、その決め手となる核心的要素も同様に交流と包摂なのです。
2024-01-10
故宮博物院が「アルウラ・アラビア半島の奇跡のオアシス展」を開催
サウジアラビアの至宝が一堂に会する「アルウラ・アラビア半島の奇跡のオアシス展」が1月6日から3月22日まで故宮博物院の午門西雁翅楼展示ホールで開催されています。このたびの展覧会はサウジアラビアのアルウラ王立委員会と故宮博物院の共催、フランスのアルウラ発展署の協力で行われ、展示総数は230点余りに上り、優れた没入型の参観体験によってアルウラが誇る壮麗な砂漠の川とオアシスの景観、さらには長きにわたり繁栄を続けてきた歴史と文化に触れることができます。 1月5日午前、展覧会の開幕セレモニーが故宮博物院の午門西雁翅楼展示ホールで開かれ、故宮博物院副院長の王躍工氏が司会を務めました。アルウラ王立委員会首席広報官のアブドルラフマン・アルトライリ氏、駐中国フランス大使館一等参事官のシモン・ド・ガルベール氏、故宮博物院常務副院長の婁瑋氏がそれぞれあいさつを行った後、故宮博物院院長の王旭東氏、国家文物局副局長の解氷氏、アブドルラフマン・アルトライリ(Abdulrahman Altrairi)氏、シモン・ド・ガルベール(Simond de Galbert)氏が共に展覧会の開幕を宣言しました。その他、同セレモニーには外交部西アジア・北アフリカ司大使の李連和氏、国家文物局副局長の解氷氏、文化・観光部国際交流・協力局(香港・マカオ・台湾弁公室)副局長の許蓉氏、故宮博物院党委員会書記・副院長の都海江氏に加え、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オマーン、パキスタン、バーレーン、カタール、クウェートなどの駐中国大使または大使館代表、駐サウジアラビアフランス大使、アルウラ王立委員会代表団、フランスのアルウラ発展署代表団、北京の文化・博物館分野の指導幹部や関係者が出席しました。 中国とサウジアラビア王国はそれぞれアジア大陸の東端と西端に位置し、西アジアと東アジアの文明の成果は長きにわたり世界で重要な地位を占めてきました。また、歴史上、東アジアと西アジアの人々によってアジア・アフリカ・欧州の多くの地域や国家を結ぶシルクロードが形作られ、幅広い地域で文化交流が促進されてきました。 「アルウラ・アラビア半島の奇跡のオアシス展」(AlUla, Wonder of Arabia)では、サウジアラビア西北部の都市であるアルウラの7000年にわたる人類の繁栄の足跡を紹介します。サウジアラビアの首都・リヤドの北西1100キロに位置するアルウラは、見渡す限り広がる砂漠の中にあるオアシスです。豊富な水源と広大な耕地を有することから、アルウラは人間が生活を営むのに非常に適した土地で、アラビア半島における香料の交易路の重要な拠点であるのみならず、メッカとメディナを巡礼する上で必ず通る場所でもありました。アルウラには古くは紀元前5200年頃からの数多くの考古遺跡が現存し、新石器時代に作られたムスタティル(Mustatil、アラビア語で長方形を意味する古代の石造りの壁構造)、古代アラビア半島北部に存在した諸王国のうちダダン王国とリヒャン王国の遺跡、ナバテア王国とローマ帝国時代のヘグラ古城、ウマイヤ朝時代の遺跡、アルウラ旧市街など、多くの見どころを持つアルウラは今もなお生命力に満ちた都市であり、世界中の参観者が同地を訪れています。本展覧会は「先史時代から青銅器時代」「アラビア半島北部の諸王国」「文字と言語」「現代のアルウラ」の四つのパートに分かれており、人類がこの過酷な生存環境をいかにしてつくり変え、環境からどのような影響を受けて、この地で奇跡の景観を生み出したのかを紹介します。 文化財を用いて歴史と優れた古代文化を展示し、異なる文明間の相互理解を後押しし、交流を促進することは故宮博物院の長期的な目標です。故宮博物院による本展の開催は、中国の人々と世界のさまざまな地域の参観者がより深くサウジアラビアを知る機会をもたらし、両国民の友情を促すことで、より全面的に踏み込んで「一帯一路」建設に力を注ぎ、人類運命共同体構築にいっそう大きな貢献を果たすものです。
2024-01-02
故宮博物院と中華思源プロジェクト基金会が文化教育事業で提携
2023年12月21日、故宮博物院と中華思源プロジェクト基金会の枠組み協定署名セレモニーが故宮で行われました。故宮博物院院長の王旭東氏、故宮博物院副院長の朱鴻文氏、故宮博物院副院長の王躍工氏、中華思源プロジェクト基金会副理事長兼秘書長の李暁林氏、遼寧省文化・観光庁党組メンバーで副庁長の許紅英氏、中国人民政治協商会議遼寧省委員会副秘書長・中国民主建国会遼寧省委員会専任副主任委員・中国民主建国会遼寧省委員会省直属機関活動委員会主任委員の陳耀東氏、吉林省党委員会教育活動委員会専任副書記・吉林省教育庁党組メンバーの陳希哲氏、吉林省辺境村活動専門チーム組長の王路氏らの指導幹部やゲストがこのたびのセレモニーに出席し、司会は故宮学校理事長の閻宏斌氏が務めました。 朱鴻文副院長はあいさつの中で、故宮博物院は長年にわたり文化教育事業を通じ、青少年が中華の優れた伝統文化を受け継ぎ、発揚するようリードし続けてきたことに触れました。また、朱副院長はこのたびの故宮博物院と中華思源プロジェクト基金会による協力は、故宮の特色と融合した良質な伝統文化教育カリキュラムの開設、関連する教師人材チームの研修推進、青少年向けの故宮での学習機会の提供などさまざまな方法を通じ、立ち後れている地域の小中学校における伝統文化リソース欠如の問題の解決、農村振興への助力、文化への自信の向上、文化発展の後押し、文化強国の建設に貢献すると述べました。 あいさつを行う朱鴻文氏 李暁林秘書長はあいさつの中で、中華思源プロジェクト基金会は長年にわたり、中華の優れた伝統文化を受け継ぎ、保護し、発揚するために故宮博物院など社会各界と積極的に連携し、「故宮ランドセル」「無形文化遺産教室」「文化財保護計画」「墨香キャンパス」などの公益プロジェクトを推し進め、顕著な成果を上げてきたことに言及しました。同時に、中華思源プロジェクト基金会は小中学校における伝統文化教育のニーズに基づき、心を一つにし、力を合わせてこの問題に取り組み、より豊富な手段によって伝統文化教育の均衡で質の高い発展を絶えず後押しすることを願ってきたと語りました。さらに李秘書長は、このたびの中華思源プロジェクト基金会と故宮博物院の提携は、中華の優れた伝統文化を学校教育の中に十分に浸透させるものであり、立ち後れた地域の広範な小中学生が中華の優れた伝統文化の薫陶を受けられるよう後押しし、子どもたちの健全で前向きな審美眼と正しい価値観を確立させ、民族の誇りと結束力を養うことを趣旨としていると指摘しました。 あいさつを行う李暁林氏 陳希哲副書記は支援を受ける地域の代表として発言した際、このたびの寄付は故宮博物院と中華思源プロジェクト基金会による僻地の子どもへの深い真心と思いやりを十分に示しているだけでなく、山奥や少数民族が多い地域の教育と社会のさまざまな事業の発展への非常に大きな関心、真心あふれる支援と激励でもあると述べました。また、陳副書記は、カリキュラムの支援によって育まれるのは希望であり、学校が支援を受けることで燃え上がるのは夢への情熱であると語りました。加えて、今後この件に携わる各機関は関連する規定と管理方法に厳格に照らし合わせ、寄付と支援によるカリキュラムをしっかりと管理・活用することで、伝統文化の知識が学校の隅々まで真に行き渡るようにし、吉林省における教育の質の高い発展を後押ししていくと強調しました。 壇上で発言する陳希哲氏 遼寧省鞍山市岫岩県副県長の劉伝禄氏は支援を受ける地域の代表として発言した際、今回の寄付は岫岩県の教育事業の発展に新たな生命力と活力を注ぎ込むものであり、各学校は必ずや関連するカリキュラムを合理的に割り当て、大事に活用し、真剣に総括するとともに経験を蓄積し、道徳、知育、体育、美術、労働面での成長を全面的に促す教育体系の確立と学生の生涯発達のために積極的に努力し、しかるべき貢献を果たすと述べました。 壇上で発言する劉伝禄氏 協定により、双方は優位性の相互補完、長期的協力、互恵・ウインウインの原則に基づき、公益プロジェクトで協力を行います。当該プロジェクトは文化的滋養と浸潤、知恵の開発と啓発、能力の育成と鍛錬の機会をもたらすことを目的とし、体験型・探求型の学習活動の展開を通じ、伝統文化の教育リソースが不足しており、「優れた伝統文化の学校への浸透」政策の実施が相対的に困難な地域の教育環境の改善を後押しします。さらに、教育リソースを充実させ、中華の優れた伝統文化を忠実に継承し、発揚する若者を育んでいきます。
2023-12-13
故宮博物院・旭日慈善基金による 香港故宮文化博物館文化伝承活動の共同支援がスタート
 2023年12月8日、雨花閣研究的保護プロジェクトの始動セレモニーおよび「故宮博物院・旭日慈善基金による香港故宮文化博物館文化伝承活動の共同支援に関する協力覚書」の署名セレモニーが故宮博物院の敬勝斎で行われました。この催しには香港特別行政区前行政長官の林鄭月娥氏、文化・観光部党組メンバー・故宮博物院院長の王旭東氏、旭日集団副董事長兼総経理の楊勲氏、香港故宮文化博物館館長の呉志華氏が出席し、あいさつを行ったほか、香港特別行政区西九文化区行政総裁の馮程淑儀氏、故宮博物院常務副院長の婁瑋氏が参列し、故宮博物院副院長の朱鴻文氏が司会を務めました。  同セレモニーでは林鄭月娥氏と王旭東院長が立ち会う中、婁瑋常務副院長と楊勲氏、呉志華館長が「故宮博物院・旭日慈善基金による香港故宮文化博物館文化伝承活動の共同支援に関する協力覚書」に署名しました。今後5年、香港故宮文化博物館は故宮博物院と旭日慈善基金の支援の下、文明間の学び合いの深化や中国と世界の文化交流をテーマとする大型特別展の開催、香港故宮文化博物館旭日学者計画、香港と大陸部の青年の故宮インターン計画、香港の学生による中華文化体験計画をテーマとする一連の文化交流活動を実施し、良質な教育・教学リソースを共同で開発・制作していきます。  王旭東院長はあいさつの中で、故宮博物院は香港故宮文化博物館と連携して中華の優れた伝統文化を共に伝承・発揚する歴史的使命を担っており、この覚書の署名は故宮博物院と香港故宮文化博物館の協力が新たな段階に入ったことを象徴するものであると述べました。また、王院長は雨花閣研究的保護プロジェクトや香港故宮文化博物館の文化伝承活動を支援する旭日慈善基金、今回の催しを含めて多くの香港企業による故宮助成プロジェクトに寄与している林鄭月娥氏および故宮博物院の事業発展に関心を持つ社会各界の人々に感謝の意を表しました。  林鄭月娥氏は香港故宮文化博物館の立案から開館までの困難に満ちた過程を振り返り、香港故宮文化博物館が上げてきた成果を評価しました。さらに林鄭月娥氏は、香港故宮文化博物館が「祖国をよりどころとし、世界とつながる」という独自の優位性をより発揮し、中華文化の発揚、香港市民としてのアイデンティティと文化への自信の強化、東西文化の双方向の交流推進という歴史的使命をいっそう掲げ、文化伝承の取り組みをしっかりと行うことを願うと語りました。  楊勲氏は、旭日集団は成立以来一貫して社会に報いることを忘れず、公益・慈善事業に携わり、社会的責任を実践し、正しい道を守り革新を推し進めることを堅持し、文化強国建設の後押しと文明間の交流・学び合いの推進に力を捧げてきたと述べました。また、楊氏は故宮博物院と香港故宮文化博物館が共に香港と大陸部、とりわけ青年層の文化交流を促進し、文化への自信を揺るぎないものにすることへの期待を示しました。  呉志華館長は旭日集団による惜しみない寄付に感謝を述べるとともに、林鄭月娥氏と王旭東院長ならびに故宮博物院関係者による香港故宮文化博物館の事業発展への多大な支援に謝意を示しました。さらに呉館長は、香港故宮文化博物館は歴史的チャンスをつかみ、故宮博物院との協力を深化させ、中華の優れた伝統文化の発揚、青少年の文化への自信を揺るぎないものとすること、国際交流の後押し、文明間の学び合いの促進、中華民族現代文明の構築のために力を捧げていくと述べました。  セレモニー後、林鄭月娥氏と王旭東院長らは雨花閣に赴き、建築物や文化財の状況を視察しました。雨花閣研究的保護プロジェクトの実施は、故宮博物院内外の多学科複合型の作業チームと研究プラットフォームを引き続き構築し、学術・科学研究システムを整備する一方、雨花閣の価値の発掘と解釈を不断に深化させていくものでもあります。同プロジェクトは今後、雨花閣に秘められた中華民族の文化精神と文化的包容力を明らかにするとともに、文化への自信を揺るぎないものとし、中国の物語をしっかりと伝えるため、より多くの発展の「呼び水」をもたらしていきます。
2023-12-12
伝統文化を伝えて時代と共に進化 「匯流澄鑑 故宮出版社創立40周年展」が文華殿で開幕
2023年12月8日、「匯流澄鑑 故宮出版社創立40周年展」が故宮博物院文華殿で開幕しました。その開幕セレモニーには故宮博物院党委員会書記・副院長の都海江氏、文化部元副部長・故宮博物院元院長の鄭欣淼氏、国家新聞出版広電総局元副局長の閻暁宏氏、故宮博物院元常務副院長・故宮出版社元社長の王亜民氏、故宮博物院元副院長・紫禁城出版社元社長の李文儒氏、文物出版社社長の張自成氏、故宮出版社の作者代表として著名な学者の楊之水氏が出席し、あいさつを行いました。また、中央宣伝部出版局二級巡視員の郭瑞宏氏、故宮博物院副院長の任万平氏、故宮博物院規律検査委員会書記の李峻氏が参加しました。開幕セレモニーでは故宮出版社社長の章宏偉氏が司会を務め、各分野の専門家や学者、作者代表、中国国内外25社のニュースメディアの代表ら、合わせて100人余りが開幕セレモニーに列席しました。 1983年に故宮博物院で設立された紫禁城出版社を前身とする故宮出版社は、今日に至るまで全国で唯一の博物館系列の出版社であり、精巧な文化財の図版、精緻な装丁とデザイン、高品質な印刷によって文化財・博物館・美術関連図書の出版で高みを打ち立ててきました。また、同社は故宮博物院が所蔵する文化財の展示、最新の科学研究の成果発表、中国の優れた伝統文化の広報のためのプラットフォームとなるよう力を注いできました。 開幕セレモニーでは故宮博物院党委員会書記・副院長の都海江氏が次のように述べました。故宮出版社は40年にわたり、故宮を代表とする優れた伝統文化を伝え、発揚する責務をしっかりと果たしてきました。また、故宮における出版事業の着実な拡大は、故宮博物院の事業の発展と運命を共にしてきました。近年、国家がデジタル経済の発展加速を提起し、デジタル経済と実体経済の深い融合の促進を求める中、故宮出版社はそれに呼応してデジタル融合出版推進の理念を提起し、数多くの革新的なプロジェクトを立ち上げてきました。これは、国家が文化のデジタル化戦略を実施する中、文化と観光の深い融合を推し進めていくという時代の発展上の要請に応えるものといえましょう。 長年にわたり、故宮出版社は一貫して社会の公益を第一義として2600冊余りの書籍を出版し、出版界の最高賞である中国出版政府賞先進出版単位賞を受賞しました。また、故宮出版社は『故宮博物院所蔵品体系』『故宮経典』『陶磁器経典』『故宮博物院所蔵明清家具全集』『徐邦達集』など数多くの優れた力作を刊行してきました。さらに、『故宮カレンダー』は実売数が600万部近くに上り、カレンダー書籍のブームを巻き起こしました。加えて、謎解きゲーム本の『謎宮・如意琳琅図籍』は初版17万部、クラウドファンディングで集まった金額は2020万元に達し、一定時間内に集まった金額で出版分野の世界記録を更新しました。 今回開催されている「匯流澄鑑 故宮出版社創立40周年展」は、故宮出版社の40年にわたる発展の過程を「創――紫禁城出版社の成立」「塑――故宮の出版ブランドの構築」「博――勢揃いした故宮博物院所蔵の文化財の逸品」「謀――文化財・博物館関連書籍の方向性の導き」「新――デジタルと文化・クリエイティブの融合」という五つのパート別の展示となっています。また、同展では初めて「図書+文化財」という展覧形式を取り入れ、展示ホールには千冊以上の選りすぐりの書籍を積み上げた「故宮書山」と「紫禁書城」が設けられているほか、22点の貴重な文化財の展示も行われており、宋代五大名窯の陶磁器の逸品や清乾隆碧玉交龍鈕「古稀天子之宝」といった選りすぐりの文化財が公開されています。なお、同展は2023年12月9日から一般公開されており、2024年2月25日までの開催となっています。
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